睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠中に何回も短い間呼吸が止まることを繰り返す病気で
睡眠の質を下げるだけでは無く高血圧などの原因になる病気です。

空気の通り道

肥満などの原因により空気の通り道が狭くなることで睡眠中の空気の通りが悪くなり、無呼吸や低呼吸(空気が通りづらい状態)が起こります。
閉塞性が中枢性かによって原因が異なりますが、よく見られる閉塞性であれば肥満が原因であることが多く、子供では扁桃・アデノイドが大きいことも原因となります。

睡眠時無呼吸症候群の症状

寝ている間に無呼吸を繰り返す病気で、1時間あたり5回以上の無呼吸・低呼吸があり、日中に眠気などがあるものが睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

1時間あたりの10秒以上の無呼吸・低呼吸の回数(apnea hypopnea index:AHI)

軽症 5~15
中等症 15~30
重症 30~

眠気テスト(ESS)

眠くなることが多い しばしば眠くなる 時に眠くなる 眠くならない
座って読書をしている時 0 1 2 3
座ってテレビを見ている時 0 1 2 3
会議や映画館で静かに座っている時 0 1 2 3
1時間続けて車に乗せてもらう時 0 1 2 3
午後に横になる時 0 1 2 3
座って人と話をしている時 0 1 2 3
アルコールを飲まずに昼食を取った後静かに座っている時 0 1 2 3
車の運転中、信号や渋滞で2~3分停止した時 0 1 2 3

合計点が11点を超えるようであれば日中に強い眠気がある状態です。
眠けによる交通事故などのリスクがありますので早めに医療機関に相談されることをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群を放っておくと

睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質が低下するため眠気や集中力の低下などの症状を引き起こしますが、それ以外にも様々な病気のリスクが高まることがわかっています。

大人のリスク

  • 心筋梗塞
  • 脳血管障害
  • 高血圧

直接的な影響としてはこれらの病気のリスクが高まります。

本来睡眠中は副交感神経が優位になり日中に比べて血圧が低下するのですが、睡眠時無呼 吸症候群がある方は呼吸停止・再開のサイクルを繰り返す中で、止まっていた呼吸が再開す るタイミングで脳が「覚醒反応」という起きた状態となり交感神経が刺激され、夜間の血圧 が低下しないもしくは上昇します。

また、短い時間でも頻回に呼吸が停止することで低酸素状態となり心臓や血管に大きな負 荷がかかります。

また、直接的な疾患の原因になること以外にも、眠気や疲労感が取れないことで交通事故や 仕事の効率低下に繋がるとされています。

子供のリスク

アデノイド顔貌

直接的な影響としては口呼吸が続くことによってアデノイド顔貌と呼ばれる顔つきになる リスクが高まります。
口が突き出し、顎が小さく後退した特徴的な顔つきになるため早い時期から治療をしてあ げることをお勧めします。

また、大人同様夜間に頻回に目覚めるため、睡眠の質が低下します。 そのことにより日中に眠気が出てしまうので学習に集中できなくなり、学力の低下を招く と言われています。

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